現在販売されている主な四字熟語カルタ

四字熟語かるたを分類すると、

■「いろはカルタ」型

■「百人一首」型

に分類されます。

ほとんどの四字熟語かるたは「いろはカルタ」型。

＊その特徴は、読み札・取札の一方または双方の出だしの部分が「い」「ろ」「は」の順または、「あ」「い」「う」といったあいうえお順に並んでいる点にあります。

唯一「百人一首」型に分類されるのは、四字熟語・故事成語かるたは『かるかったかるった』。

この四字熟語かるたのみは、出だしの部分が「い」「ろ」「は」の順または、「あ」「い」「う」で始まりません。その代わり、読み札が百人一首と同様、５・７・５・７・７の３１文字でまとめられており、和歌独特の風流さがあります。

学習度★★☆☆☆

難易度★★☆☆☆

総合評価★★☆☆☆

NHK教育で放送されていた「にほんごであそぼ」の内容を生かした四字熟語かるた。

「以心伝心」という四字熟語であれば、「いしんでんしん」と読み上げ、簡単な絵柄と「でんしん」とひらがなで書かれた取り札を取るというとてもシンプルな四字熟語かるた。

もちろん四字熟語の意味などは書かれておらず、しかも取り札にひらがなで「でんしん」としか書かれていないのは残念。「にほんごであそぼ」という番組が幼児を対象としていたため、学習効果は幼児にひらがなに慣れされるという点にのみ主眼。 

学習度★★★☆☆

難易度★★☆☆☆

総合評価★★★☆☆

読み札に四字熟語の意味が書かれており、その意味に対応した取り札を取るタイプの四字熟語カルタ。四字熟語の意味を学ぶことができる点で学習効果は期待できます。

ただ、四字熟語の意味を子どもにもわかりやすくしているためそれがメリットといえる反面、四字熟語の意味がやや直観的かつ漠然しています。絵柄が可愛く、幼児～低学年向き。

学習度★★★★★

難易度★★★★☆

総合評価★★★★★

他のすべての四字熟語カルタが「いろはカルタ」型であるのに対し、この四字熟語カルタだけは「百人一首カルタ」型を採用。読み札に四字熟語の意味が書かれており、その意味がすべて百人一首と同様「５・７・５・７・７」の３１文字にまとられているという力作。

他のすべての四字熟語カルタよりも四字熟語の意味がしっかり学べる点で、学習効果大。全国の小中学校において、学習教材として採用が相次いでいるというのも大いにうなづけます。

難易度も高いため、対象年齢は小学校高学年～中学生・高校生か。読み手として読み札を読み上げる大人も勉強になるくらい、学習効果は満点。難易度を和らげるための四字熟語をしっかり学べるＡ４ファイル解説集付きとされています。

価格が高いのが難点だが、学習効果などの内容の充実度を考えると決して高くないといえます。クリスマスプレゼントや誕生日祝いにはちょうどいい値段ともいえます。

学習度★★★☆☆

難易度★★☆☆☆

総合評価★★☆☆☆

札のオモテとウラを総動員し、他の四字熟語カルタのない情報を提供している四字熟語かるた（四字熟語の英訳なども掲載されている）。

読み札の頭文字が「あ・い・う・え・お～わ」の順に並んでいる、典型的は「いろはかるた」型の四字熟語カルタ。頭文字がこの文字から始まらないといけないという拘束があるため、「この四字熟語は本当にこの意味で合っているのか？」という四字熟語が少なからず存在します。 

また、取り札に描かれたイラストは「四字熟語を連想させるイラスト」だそうだが、このイラストでその四字熟語を本当に連想できると言い難いものも散見。

学習度★★☆☆☆

難易度★★☆☆☆

総合評価★★☆☆☆

四字熟語カルタのブームに乗じ、後発組として学研が発売。 

内容的には、上記「四字熟語かるた(永岡知育かるたシリ－ズ)」や「わらべきみかの四字熟語かるた」に似た内容となっており、オリジナリティなく二番煎じな印象。

学習度★★☆☆☆

難易度★★☆☆☆

総合評価★★☆☆☆

取り札の絵柄がユーモラスでとっつきやすい。読み札も取り札も頭文字が「あいうえお」順に並んでいる、典型的な「いろはかるた」型。

他の「いろはかるた」型と異なり、読み札だけでなく取り札も「あいうえお」順に並んでいるという徹底ぶり。一番最初の札は「悪戦苦闘」だが、取り札だけでなく読み札もちゃんと「あ」から始まっています。

しかし、これが大きな欠点ともいえるのが残念。何が大きな欠点かと言うと、例えば上記「悪戦苦闘」を例にとると、読み札の「あ」が読まれた瞬間に子供たちは「あ」が頭文字の四字熟語を探し出す。つまり、極論すると子供は「あ」しか聞かないでも取札を取ることができる。
四字熟語の意味も聞いていなければ、「悪戦苦闘」の札を取ったという意識すらなくなるおそれあり。

作者は苦労されて作られたと思いますが、非常にもったいない。 

四字熟語かるた以外にも学習効果のあるカルタが多数販売されています。

ただし、内容的にはいずれも幼児～小学校低学年向きであって高度な内容のものは少ない。